中塚志麻 なかつかしま

神戸教育短期大学 教授
プロフィール
発達支援や特別支援教育、子どもの心のケアの分野で長年にわたり実践と研究を重ねている。教育現場、医療機関、福祉施設など多様な現場での経験を活かし、子どもや保護者、支援者に寄り添う形で研修や講演を行っている。
専門は、発達障害・特別支援教育、ストレスマネジメント、レジリエンス教育、多様性理解(アンコンシャス・バイアス)など幅広い。とくに、ゲームやスマートフォン使用が親子関係に与える影響や、子どものレジリエンス(回復力)を育む支援にも力を注いでいる。
現在は神戸教育短期大学こども学科の特任教授として、子どもたちの発達と心理支援をテーマに教育・研究活動を行うほか、自治体・企業・教育機関向けの講演・研修を全国で展開している。実践と理論の両面から、誰もが安心して育ち、学び、生きるための社会づくりを目指している。
テーマ
出身・ゆかりの地
経歴
神戸教育短期大学 教授。専門分野は、特別支援教育、障害児の心理、子育て支援、発達支援、心理相談。
【学歴】
1980年3月 神戸女学院高等部 卒業
1984年3月 神戸女学院大学 文学部総合文化学科 卒業(学士・文学)
2004年3月 兵庫教育大学大学院 学校教育研究科 障害児教育専攻 修士課程修了(修士・学校教育学)
2010年3月 神戸大学大学院 医学系研究科 保健学専攻 博士後期課程修了(博士・保健学)
【職歴(主要経歴)】
神戸市立神戸西高等学校 非常勤講師
神戸山手女子高等学校中学校 非常勤講師
兵庫県立上野ヶ原養護学校 非常勤スクールカウンセラー
国立病院機構兵庫青野原病院 非常勤心理療法士(病院研修・臨床実践に従事)
神戸市立友生養護学校/友生支援学校 勤務
神戸大学大学院保健学研究科 保健学研究員
くらしき作陽大学 子ども教育学部 准教授
認定こども園 聖ニコラス天使園 キンダーカウンセラー
兵庫大学 生涯福祉学部こども福祉学科 非常勤講師
株式会社セルフ ドレミ児童リハビリセンター 児童発達支援管理責任者
兵庫県こころのケアセンター 主任研究員(災害時メンタルヘルス支援・研修実践)
児童発達支援 夙川ルーシー教室 スーパーバイザー
神戸教育短期大学 こども学科 特任教授(2023年~現在)
学会・専門団体、日本育療学会、日本小児保健学会、日本子ども学会、日本子育て学会等で研究発表の経験多数あり。教育機関研修(神戸教育短期大学、兵庫大学など)や地域・福祉・病院・研修関連(神戸市教育委員会、兵庫県こころのケアセンターなど)の研修経験もある。
【主な研究業績】
・特別支援教育に携わる教員へのレジリエンスプログラム開発 文部科学省科学研究費助成事業基盤研究C 研究代表者
・COVID-19に対する連合的スティグマを軽減するレジリエンスプログラムの開発 文部科学省科学研究費助成事業基盤研究C 研究代表者
・神戸市立友生支援学校新着任研修講師 タイトル「レジリエンスを育む教育」
・神戸市発達支援モデル事業・神戸大学保健学科地域連携事業発達支援モデル教室タイトル「ぽっとらっく」を通じた子どもたちと学生ボランティアの成長と学び」
・聖ニコラス天使園 教員研修講師 タイトル「気になる子ども達への関わり方」
・神戸市発達支援モデル事業・神戸大学保健学科地域連携事業発達支援モデル教室「ぽっとらっく」保護者プログラム講師タイトル「元気で、しなやか、へこたれない心(レジリエンス)を育もう!」"
・神戸市立友生支援学校校内研修講師 タイトル「スヌーズレンを利用したレジリエンスプログラム ―ブラックルームの活用
・神戸市発達支援モデル事業・神戸大学保健学科地域連携事業発達支援モデル教室「ぽっとらっく」保護者プログラム講師 タイトル「発達障害の子どもをもつ保護者のレジリエンスを高める研修プログラム」
・認定NPO法人ペアレント・サポートすてっぷ主催「レジリエンスを高める研修プログラム」
・兵庫県こころのケアセンター「子ども達のいじめのケア―加害と被害の連鎖」( 専門・課題研修)講師
・神戸市発達支援モデル事業・神戸大学保健学科地域連携事業発達支援モデル教室「ぽっとらっく」保護者プログラム講師 タイトル「スマホと子育て」
・神戸市私立保育園連盟東灘・灘ブロック職員合同研修講師 こどもの困り感と保育者のレジリエンス」
・神戸市私立保育園連盟職員合同研修講師「こどもの困り感と保育者のレジリエンスⅡ」
・大和中央病院職員研修講師 レジリエンス(精神的回復力)を高める医療従事者のためのメンタルケア」
・神戸市私立保育園連盟職員合同研修講師 「こどもの困り感と保育者のレジリエンスⅡ」
・聖ミカエル幼保連携型認定こども園 保護者研修講師 「アタッチメント( 愛着)と安全基地」
・岡山県立倉敷まきび支援学校 保護者研修講師 レジリエンス(立ち直り力)を高めようアタッチメントとマインドフルネスに焦点をあてて」
・兵庫県こころのケアセンター 令和5年度こころのケア研修「子ども達のいじめのケア―加害と被害の連鎖―」研修講師
・神戸大学保健学科地域連携事業発達障害児支援教室「ぽっとらっく」保護者プログラム講師タイトル「レジリエンス(立ち直り力)を高めよう アタッチメントとマインドフルネスに焦点をあてて」
・神戸市私立保育園連盟「ふたば会」 職員合同研修講師 「こどもの困り感と保育者のレジリエンス」
・神戸市立保育所 主任保育士自主研修 「主任保育士のレジリエンス(精神的回復力)を高める」
・あかし若者サポートステーション研修講師 「レジリエンスの高め方」
・岡山県立倉敷まきび支援学校 保護者研修講師 「レジリエンス(立ち直り力)を高めようアタッチメントとマインドフルネスに焦点をあててⅡ」
主な講演テーマ
ストレスマネジメントとマインドフルネス
日々のストレスと上手に付き合うためには、「気づく力」を育てることが大切です。講演では、マインドフルネスの考え方をもとに、自分の感情や思考を客観的に捉える方法を紹介します。教育・医療・企業など、さまざまな現場で役立つ実践的なストレス対処法をお伝えします。 ×
親子で学ぶゲームとの関わり方
スマートフォンやオンラインゲームが身近な時代、子どもの「遊び」と「依存」の境界をどう見極めるかは重要なテーマです。発達心理学の視点から、家庭でできる関わり方やルールづくり、親子のコミュニケーションの工夫について、具体例を交えてわかりやすくお話しします。 ×
インクルーシブ保育と合理的配慮
子どもの個性や特性に応じた支援が求められる今、インクルーシブ保育は教育現場の中心的な課題です。講演では、合理的配慮の考え方をもとに、発達支援の視点を保育にどう生かすか、現場での実践事例を交えて解説します。 ×
子どもとレジリエンス
困難やストレスを乗り越える力=レジリエンスは、子どもの成長に欠かせない力です。講演では、子どもの心を折れにくくする環境づくりや、大人がどのように支援できるかを紹介します。教育・福祉・家庭など、さまざまな立場で活かせる内容です。 ×
病院・福祉現場で学ぶ発達支援
医療・福祉の現場で実践してきた経験をもとに、発達支援のあり方を多面的に考えます。病弱児や医療的ケア児、障害のある子どもたちへの支援を通して見えてきた課題や可能性を共有し、チームとして関わる重要性をお伝えします。 ×
いじめ防止と学校での支援
いじめの背景には、子どもの心のSOSが隠れています。講演では、心理的支援の観点から、いじめの予防・早期発見・対応のポイントを解説。学校・家庭・地域が連携して子どもを守るために、今できる支援を考えます。 ×
保護者研修:子どもの発達理解と関わり
「うちの子、ちょっと気になる…」という保護者の不安に寄り添いながら、子どもの発達段階に応じた関わり方を紹介します。発達の特徴を理解し、親としてできる支援を学ぶことで、親子の信頼関係を深めるヒントをお伝えします。 ×
若者サポートステーションにおける支援と研修
若者支援の現場で必要なのは、「一人ひとりの背景を理解する姿勢」です。講演では、若者の就労支援・心理的支援の実例をもとに、支援者としての関わり方や研修のあり方を考えます。支援者向けの研修や教育機関での講話にも最適です。 ×
多様性理解と無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)研修
知らず知らずのうちに持っている「思い込み」や「偏見」が、職場や教育現場での人間関係に影響を及ぼすことがあります。本講演では、心理学的な視点から無意識の偏見を理解し、チームの多様性を活かすための具体的な手法を紹介します。 ×
子どものゲーム依存
ゲーム依存は、子どもの発達や生活習慣に深く関わる現代的な課題です。講演では、ゲームが脳や心に与える影響をわかりやすく解説し、家庭・学校・地域でどのように支えていくべきかを考えます。親子で一緒に学べる内容としても好評です。 ×
講演実績
研究発表
- 学会・専門団体
- 日本育療学会
- 日本小児保健学会
- 日本子ども学会
- 日本子育て学会
- など
教育機関研修
- 神戸教育短期大学
- 兵庫大学
- など
地域・福祉・病院・研修関連
- 神戸市教育委員会
- 兵庫県こころのケアセンター
- など
この講師のおすすめポイント
神戸教育短期大学教授・中塚志麻さんの講演は、子どもと関わるすべての人に「明日からの支援が変わる」と実感させる実践的な学びに満ちています。
教育現場・医療現場・家庭支援のすべてを経験してきた中塚さんは、理論だけでなく“現場で使える支援スキル”をわかりやすく伝えることに定評があります。特にキーワードとなるのが「レジリエンス(心の回復力)」と「アタッチメント(愛着)」です。これらを軸に据えながら、「気になる子ども」や「困り感のある子ども」への関わり方を、心理学・発達学の視点から体系的に、そして温かく語ります。
中塚さんの講義の特長は、研究と実践の往還にあります。特別支援教育の現場で教員として勤務した経験に加え、病院で心理療法士として臨床実践を重ね、さらには行政や大学での研究活動にも携わってきました。その幅広いキャリアから導き出される内容は、「学問としての支援」だけでなく、「人と人との関係としての支援」を大切にする視点に満ちています。理論をわかりやすく噛み砕き、身近な事例とともに語られる講演は、教育者・保育者・医療従事者・保護者の誰にとっても「自分ごと」として理解できる構成です。
近年注目されているレジリエンス教育についても、中塚さんは先駆的な取り組みを行ってきました。文部科学省科学研究費による研究代表者として、「特別支援教育に携わる教員へのレジリエンスプログラム」や「COVID-19におけるスティグマを軽減するレジリエンスプログラム」を開発。現場で実際に活用できるワーク形式の研修も人気で、参加者は自らの心の状態に気づき、ストレスマネジメントやマインドフルネスを体験的に学ぶことができます。結果として「支援する人自身のレジリエンスを高める」という効果が得られ、教育・医療・福祉現場でのバーンアウト防止にもつながっています。
また、「こどもの困り感と保育者のレジリエンス」シリーズや「アタッチメントとマインドフルネス」「いじめの加害と被害の連鎖を断ち切るケア」などのテーマでは、子ども一人ひとりの背景を丁寧に読み解きながら、保育者・教師・保護者が取るべき具体的な対応策を示します。中塚さんの言葉には、豊富な現場経験に裏づけられた説得力があり、受講者の中に「子どもを責めるのではなく、支える視点を持つ」意識の転換を促します。特に保育園・こども園・支援学校・教育委員会などでの研修では、職員同士の共感やチームとしての支援意識が高まるでしょう。
さらに、保護者向け講座では、「スマホと子育て」「ゲームとの関わり方」など、現代の子育てに直結するテーマも展開。科学的根拠をもとに、親子のコミュニケーションのとり方や自己肯定感を育む関わり方を具体的に紹介します。保護者に寄り添う語り口で、不安を安心に変える中塚さんの講演は、子どもの成長だけでなく「親自身のレジリエンス」も育む時間になります。
また、中塚さんは「多様性理解」「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」研修にも力を注いでおり、インクルーシブ教育・職場づくりの観点からも高い評価を受けています。人の違いを尊重しながら支援する力、そして自分自身の心を整える力の両輪を兼ね備えたプログラム設計は、多くの組織が“対人支援の質を高める研修”として採用しています。
教育・心理・医療・福祉を横断し、現場の声と科学的知見をつなぐ講師。中塚志麻さんの研修・講演は、「支援する人を支える」ことを目的とし、受講者一人ひとりの心にレジリエンスの種をまきます。理論に裏打ちされた確かな内容と、やさしく温かな言葉により、聴く人の心が軽くなり、前向きに変わっていく。それが、中塚さんの講義が多くの教育現場・保育現場で支持される理由です。
講師の講演料について
講演料は、講演内容・開催場所によって異なるため、非公開としています。
料金の目安については、お気軽にお問い合わせください。