髙橋オリバー たかはしおりばー

スポーツマーケティング・コンサルタント/パラアスリート(ブラインドスイマー)
プロフィール
ドイツ生まれ、東京育ち。オーストラリアの大学卒業後、リーボック・ジャパンで長野五輪を担当し、ISL Japanでは2002 FIFAワールドカップに携わる。その後、FIFA本部に日本人として初めて就業し、世界規模のイベント事業を統括した。帰国後はナイキジャパンでアスリートやチームのマネジメントを担い、日本コカ・コーラでは東京2020大会のゼネラルマネジャーを務めた。2019年に事故で視力を失ったが、スポーツマーケティング会社を設立し、グローバルな経験を基に活動している。現在はパラスイマーとして競技に復帰し、パラスポーツの普及やダイバーシティ&インクルージョンの推進にも尽力している。講演ではスポーツマーケティング、スポンサーシップ、グローバル人材育成、セルフブランディング、パラスポーツや障害者支援、ダイバーシティ&インクルージョンなど幅広いテーマで経験をもとに語る。
テーマ
出身・ゆかりの地
経歴
ドイツ生まれ。東京出身。オーストラリアの大学を卒業後、リーボック・ジャパン株式会社で、1998長野冬季オリンピック大会のマーケティングを担当。ISL Japanにて2002 FIFAワールドカップに携わり、スイスのFIFA(国際サッカー連盟)本部に初の日本人として就業した。マーケティング・アライアンス・ディレクター、イベントプロモーション戦略開発事業のトップを経て、FIFAの全イベントの事業を手掛ける会社の責任者に就任。
2012年に帰国後、ナイキジャパンにて、各種スポーツ連盟やチーム、アスリート個人のマネジメント部門の総責任を担う。2016年より、日本コカ・コーラ株式会社の東京2020オリンピック・パラリンピックゼネラルマネジャーに就く。
2019年3月、事故で全盲となる。
現在は、世界の代表的な企業でスポーツビジネスをけん引した経験や、「組織団体」「スポンサー」双方での経歴から、スポーツ・マーケティングのスペシャリストとして、スポーツマーケティング会社を経営。高いコミュニケーション能力と語学(日本語/英語/ドイツ語)、自身のアスリートとしての経験から、国内外のアスリートとも親交が深い。また、東京五輪後に、学生時代に活躍した競泳に復帰し、パラスイマーとして自ら研鑽すると共に、パラスポーツの繁栄にも務めている。
主な講演テーマ
スポーツにおけるダイバーシティ、
ナショナリズム、グローバル化と個の確立
スポーツは性別、環境、体格差、身体能力や資金など、さまざまな要素が顕著に影響し、また表面化しやすい活動です。性差だけでなく、パラスポーツでは身体能力が異なる選手同士でも高いレベルで競技が行われます。現在、グローバルなトレンドとなっているダイバーシティにおいては、話題と同時に多くの課題も存在し、業界では新しい基準の模索が続いています。さらに、ハイレベルな競技においては「国を代表する」というナショナリズムも関わりますが、近年はグローバル化の進展により、選手のアイデンティティはナショナリティから個人へと変化しています。講演では、これからのスポーツ社会におけるあるべき姿について考察します。 ×
障がい者になるということ、病いと向き合うこと
ある日、誰もが病気や障がいを抱える可能性があることを、自身のガン治療体験や事故による全盲の経験を交えてお話します。社会の介助や理解がどれほど重要か、また障がいの種類だけでなく、その障がいの経歴によってもできること・できないことが異なることをお伝えします。障がい者としての経験はまだ浅いものの、長年健常者として暮らしてきたからこそ気づく視点を共有したいです。さらに、現代のテクノロジーの活用方法や可能性についても、講演形式や対話形式でお話します。 ×
障がい者雇用と共生
~障がい者への機会創出、能力の可能性~
「障がいは特別なことではない」と言われますが、一言で障がいといっても、その種類や程度は人それぞれです。それは健常者と同じで、コミュニケーションに長けた方もいれば、苦手でも計算や資料作成が得意な方もいます。それぞれの障がいの特性と個人の能力や長所を理解することで、健常者と変わらない就業が可能です。講演者自身も長年ビジネスの世界に身を置いてきましたが、ある日を境に視覚障がい者となりました。その後も会社の理解により、それまでと同じ業務を継続できました。障がい者となってからの経験をもとに、社会の理解を深める講演を行います。 ×
書籍・メディア出演
新聞
- 2021年9月2日 朝日新聞
ウェブ
- 2022年11月17日 Paraphoto
講演実績
団体
- 2021年12月 東京都:TEAM BEYOND オンラインシンポジウム
- 2022年6月 Twitter
学校
- 2024年9月 立教小学校
- 桜美林大学(不定期)
この講師のおすすめポイント
髙橋オリバーさんは、世界のスポーツビジネスの最前線で数々の実績を築いてきた、日本を代表するスポーツマーケティングのスペシャリストです。リーボック・ジャパンでの長野冬季五輪マーケティングを皮切りに、2002年FIFAワールドカップを経て、スイスのFIFA本部で初の日本人スタッフとして活動。マーケティング・アライアンス・ディレクターとして国際的なプロジェクトを成功に導き、さらにはFIFA関連企業の責任者も務めました。帰国後はナイキジャパンや日本コカ・コーラにおいて、東京2020オリンピック・パラリンピックのゼネラルマネジャーを歴任し、世界規模のスポーツイベントをリードした人物です。
こうした輝かしいキャリアの一方で、2019年に事故により視力を失い、全盲となるという大きな転機を迎えます。しかし、その経験を新たな挑戦の原動力とし、競泳選手としてパラスイミングに復帰。自らパラアスリートとして研鑽を積みつつ、スポーツの持つ可能性を「健常」「障がい」の垣根を超えて広げる活動を続けています。この歩みは、スポーツ界のみならず多くの人に勇気を与えるものです。
髙橋さんの講演の大きな魅力は、スポーツを通じて社会が直面する多様な課題を、多角的な視点で語れる点にあります。たとえば「スポーツにおけるダイバーシティ、ナショナリズム、グローバル化と個の確立」では、世界的潮流である多様性と公平性の推進や、国家を背負うナショナリズムと個人のアイデンティティのはざまを、豊富な国際経験に基づきわかりやすく解説します。これは企業のダイバーシティ経営やグローバル展開に取り組む方々にとっても大きな示唆となるでしょう。
また、「障がい者になるということ、病いと向き合うこと」では、自身の突然の失明を通じて、「誰にでも起こり得る人生の変化」について語ります。社会や職場における理解と支援の重要性、そしてテクノロジーを活用した新しい可能性は、社員研修や福祉分野の講演にも適しています。さらに「障がい者雇用と共生」では、障がいを「できないこと」としてではなく、「異なる能力のかたち」としてとらえる重要性を説きます。人材の多様性を力に変える考え方は、企業にとって極めて実践的なメッセージです。
髙橋さんの講演は、スポーツ界、ビジネス界、そして障がい者理解の分野を橋渡しする稀有な内容です。国際的なスポーツイベントを舞台にした臨場感あふれるエピソードから、障がい者として新たに気づいた社会の課題まで、その言葉にはリアリティと説得力があります。また、日本語・英語・ドイツ語を自在に操り、アスリートとの豊富な交流経験を持つ髙橋さんだからこそ、国際的・多文化的なテーマにも深く切り込むことができます。
講師の講演料について
講演料は、講演内容・開催場所によって異なるため、非公開としています。
料金の目安については、お気軽にお問い合わせください。