山本昌邦 やまもとまさくに
サッカー解説者
プロフィール
現役時代のポジションはディフェンダー。冷静なプレースタイルと鋭いタックルを持ち味とし、ユース代表、ユニバーシアード代表、そして日本代表として各世代で抜群の活躍を見せました。
大学を卒業後、ヤマハ発動機株式会社サッカー部へ入部し、チームの1982年の日本サッカーリーグ2部優勝や1983年の天皇杯優勝に貢献しました。1987年には惜しまれながら29歳で現役引退。
引退後は指導者の道を歩み、ヤマハ発動機でコーチを務め、1997年のワールドユースでは監督としてチームをベスト8に導きました。ジュビロ磐田でコーチを経て、フィリップ・トルシエ氏やジーコ氏の下で日本代表コーチとして活動し、2002年W杯でのベスト16進出に貢献しました。W杯後はオリンピック日本代表監督に就任し、2004年11月には古巣であるジュビロ磐田の監督としてチーム再建に努めました。
多くの日本代表選手を育成・指導し、国際大会での豊富な実績を持ち、日本の指導者として特筆すべきキャリアを築いています。現在はNHKでサッカー解説者を務める一方、高校・大学サッカーの指導にも携わっています。
テーマ
出身・ゆかりの地
経歴
【選手経歴】
1977年 日大三島高等学校卒業
日本ユース代表選出
第19回アジアユース選手権出場
1979年 日本ユニバーシアード代表選出
ユニバーシアードメキシコ大会出場
1980年 日本代表 FIFA ワールドカップ(スペイン)アジア地区予選出場
1981年 ヤマハ発動機株式会社サッカー部入部
1982年 日本サッカーリーグ2部優勝
1983年 第62回天皇杯全日本サッカー選手権大会優勝
【個人成績】
日本サッカーリーグ: 109試合3得点
天皇杯: 第62回大会 優勝
日本代表: 10試合
【指導経歴】
1995年 第10回 FIFA ワールドユース(U-20)選手権 ベスト8
日本五輪代表コーチ就任
1996年 アトランタオリンピック出場
1997年 U-19 日本代表監督就任
第11回 FIFA ワールドユース(U-20)選手権 ベスト8
6月度 AFC 最優秀コーチ賞受賞
7月度ジュビロ磐田ヘッドコーチ就任
10月Jリーグ2nd ステージ優勝
11月Jリーグサントリーチャンピオンシップ優勝
1998年 8月Jリーグヤマザキナビスコカップ優勝
Jリーグ1st ステージ優勝
10月日本代表コーチ就任
1999年 4月 第12回 FIFA ワールドユース(U-20)準優勝
11月 シドニーオリンピック出場権獲得
2000年 9月 シドニーオリンピック ベスト8
10月 第12回アジアカップ(レバノン)優勝
2001年 6月 FIFA コンフェデレーションカップ準優勝
2002年 6月 FIFA ワールドカップコリア・ジャパン ベスト16
7月 日本代表コーチ兼日本五輪代表監督就任
2003年 1月 日本五輪代表監督専任
2004年 8月 アテネ五輪出場
11月 ジュビロ磐田監督就任
2006年 6月 ジュビロ磐田監督辞任
2007年 現在に至るまで、サッカー解説者として活躍中
2009年 国士舘大学体育学部客員教授
主な講演テーマ
心をつかむ人材育成術
人材育成において最も重要で不可欠なのが、『人のこころを育てる力』です。
育成というのは人の心をどれだけ掴むのか、つまりそれが人の心を育てるということにおいて重要なポイントだと思います。人のこころを育て強い個を育成し、強い組織を作り上げていくということ、これこそが人材育成の本質ではないでしょうか。
強烈な個性とプライドを持った日本代表選手たちの無限な可能性を引き出し、組織の中で最大限のパフォーマンスを発揮できる環境を作り上げてきた背景をじっくりとお伝えします。 ×
【リーダーの条件】
~次世代の指揮者たちへ~
選手を指導する際に常に心がけていることは、選手自身に問題を考えさせ、解決法を探らせることで‥気づき‥を促すことです。
選手自らが問題を消化し、無限の選択肢の中からより良いプロセスを選択していく判断力・問題解決能力を養成していくことが大切なのです。
リーダーは自分の主張を一方的に押し付けるのではなく、選手に‥気づき‥を与えること、つまり「教え上手」であると同時に「聞き上手」である必要があります。
対話と気づきの繰り返し、これがリーダーに必要な資質と言えます。
このように経営者・リーダーは個人に結果を追い求めるのではなく、一流になるための思考法、プロセスを浸透させ、モチベーションの維持をするための環境づくりに尽力していくことがたいせつでしょう。 ×
一流選手から学ぶ目標達成へのプロセス
どのような分野においても一流になるには、常に高い目標意識をもち、目標に向けた並々ならぬ努力を継続していくことが不可欠です。
これまでの指導経験で出会った数々の一流選手たちがどのような姿勢を心がけ、気持ちを維持してきたのかなど、目標達成へのプロセス、思考法をお話します。
山本が間近で指導をしてきた中田英寿氏、中山雅史氏、川口能活氏など、サッカー界の一流選手たちのエピソードを交えながら、選手としてビジネスマンとして飛躍していくためのヒントをお伝えします。 ×
子どもを伸ばす極意
サッカーで子供たちを指導する際に必ず言うことは「失敗を恐れないでチャレンジしなさい」ということです。
「結果で判断するのではなく、過程のパフォーマンスに子どもの成長の本質を見出す」という姿勢こそが子供の生きる力を伸ばしていくためには大切な心構えだと思います。
そして少しの成長でも「ほめて」あげることで長所を伸ばしてあげることです。
人生好きなことや得意なことの先にチャンスがあったりするものです。
子どもは認めてほしいという気持ちが強く、否定的なことはほとんど受け入れません。
いかにして子どもの生きる力を伸ばしていくかを教師の方々、保護者の方々と一緒に考えていきたいと思います。 ×
書籍・メディア出演
書籍紹介
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サッカー日本代表W杯で勝つための監督論
2022年のサッカーワールドカップで日本中が盛り上がりました。この大会で注目されたのは選手たちの活躍だけでなく、森保一監督の戦略的な采配です。この書籍では、森保監督を含む歴代の日本代表監督たちをクローズアップし、彼らの個性的な戦術と指揮を詳細に振り返っています。例えば「森保監督が東京オリンピック代表とA代表の両方を担当した際の利点と欠点」、「岡田武史のチームビルディング技術…どのように危機を乗り越えてチームを進化させたか?」、「イビチャ・オシムが展開したサッカーの特徴とその日本への適応」など、ユニークで深い洞察を提供する経験豊かな解説者と記者による率直な対談が収められています。サッカーをもっと楽しむための必読の一冊です。
サッカー教養講座
日本代表の突然の監督交代が話題となっています!これについての緊急対談を含む、サッカーの深い分析と知的な議論を展開します。
ロシアワールドカップの展開はどうなるのでしょうか。国々の戦力や戦術、組み合わせの効果を徹底的に分析しています。日本代表の監督が交代したことを受けて行われた緊急対談では、日本がどのようにして世界の頂点に立てるか、タブーなしに議論します。
VAR(ビデオアシスタントレフェリー)をはじめとする新しいテクノロジーがサッカーにどのような変化をもたらしているのかも将来を見据えて分析します。
また、1999年にナイジェリアユースで準優勝を果たしたチームの成功の裏には食事があったという驚きの事実を、当時のコーチが明かします。ピッチ外でのチーム運営が試合結果にどのように影響するかも詳しく掘り下げます。
ワールドカップで自国監督が有利な理由や、ドイツなど継続的に強い国々が何をしているのかも多角的に分析し、日本がワールドカップで成功するために必要な戦略を知的に解説します。
ブラジルなど、チームプレーを徹底する強くて上手い選手たちの最新情報も分析し、世界のサッカーの流れを分かりやすく説明することで、サッカー観戦がさらに楽しくなるでしょう。
敗戦から未来へ ブラジル W 杯テクニカルレポート
ブラジルワールドカップで「史上最強」と評されたザックジャパンでしたが、結果はグループリーグで最下位という厳しい敗北を喫しました。ヨーロッパで実績を積んだ監督が指揮をとり、「日本人らしさを追求した戦術」を4年間磨き上げたにも関わらず、なぜ成功しなかったのでしょうか。この問いに答えるべく、「データスタジアム」というスポーツ分析の専門機関の協力を得て、ワールドカップのデータを基に分析を行います。元オリンピック日本代表監督、山本昌邦氏が、なぜ歴代最強と言われたチームが勝利を手にできなかったのかを詳細に解説する内容となっています。
深読みサッカー論
勝利の鍵は、ピッチ外にも隠されています。
どのように代表チームを管理するか、選手や監督の実際の能力はどれほどか―これらのテーマを国際大会での経験豊富な解説者と記者が本音で語り合うサッカー対談です。この本を読めば、ワールドカップの楽しみ方が一層深まるでしょう!
・ブラジルワールドカップで注目されたスーパースター候補の謎を探る
・日本代表で3バックが機能しない理由
・国際大会で見られる代表チーム内の不和の背後にあるもの
・選手のパフォーマンスをどのように保ち、活かすか
・対戦相手の情報をどの程度、どのように収集するか
・代表選手を選ぶ際の基準は何か
・ロッカールームだけで伝わる指導者の価値と知識
これらの興味深い話題を通じて、サッカーの裏側を深く掘り下げます。
書籍
- 2001年10月『セットプレーの戦術と戦略』(日本スポーツ企画出版社)
- 2002年12月『山本昌邦備忘録』(講談社)
- 2004年3月『日本サッカーワールドカップで勝つ日』 (国士舘大学体育スポーツ科学学会)
- 2004年7月『勝って泣く』(文芸春秋)
- 2005年1月『山本昌邦指南録』 (講談社)
- 2007年12月『道標 日本サッカーへの提言』(ランダムハウス講談社)
- 2009年6月『日本サッカー遺産 ワールドカップ出場舞台裏の歴史と戦略』 (KKベストセラーズ)
- 2010年12月『世界基準サッカーの戦術と技術~成功を導くノウハウが満載! 決定版テクニカルレポート~』(新星出版社)
- 2012年12月『勝つ組織』(角川ONEテーマ21)
- 2014年4月『深読みサッカー論』(日本経済新聞出版社)
- 2014年11月『敗戦から未来へ ブラジルW杯テクニカルレポート』(宝島社)
- 2018年4月『サッカー教養講座』(日本経済新聞出版社)
- 2023年4月『サッカー日本代表W杯で勝つための監督論』(ベースボールマガジン社)
メディア
- NHKサッカー解説 「Jリーグ」「Jリーグタイム」「天皇杯」
- 日本経済新聞 連載「勝利のメンタリティー」
- YouTube『教えて!昌邦さん!』公開中
講演実績
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- トークショー
- サッカースクール